しゅうたの合併症

〜摂食障害〜
 
嚥下(ものをごっくんすること)の力が弱く、体に必要な栄養量がお口から飲み込めないため、管を使って(経管栄養)摂取しています。

 経管栄養とは?
  管から栄養を摂取する手段です。しゅうたの場合、鼻から胃へチューブを通して栄養剤(エンシュアからラコールへ変更)を注入します。チューブは3週間に一度の交換が必要なため、体への負担が定期的にあります。
2006年1月「胃ろう」を造設しました。鼻からのカテーテルがなくなったことによって、痰、鼻水がおどろくほど減りました。

経管栄養に必要なもの(気管切開前のことです)

摂食指導(気管切開前のものです)
 



〜慢性呼吸不全〜

 呼吸に必要な筋肉(胸郭の筋肉や横隔膜など)が弱いため、二酸化炭素が体の中にたまりやすく、また喉頭軟化症、気管軟化症もあり、現在気管切開(気切)をして人工呼吸器で呼吸を助けてもらっています。自発呼吸はきちんとあるので、その自発呼吸に機械で圧をかけて換気量を増やしてもらっています。
 



〜気管軟化症、喉頭軟化症〜
 気管や喉頭が柔らかいことです。気管や喉頭の発達が遅れている状態のことをいいます。普通、気管などは軟骨が巻いていてのどから肺までまっすぐ伸びて、両肺に分岐(気管支)します。しゅうたは、この軟骨が柔らかいため、まがってしまい、上からのぞいても気管の壁が見えるそうです。レントゲンでも曲がっていることがわかります。また呼吸をするたびぺこぺことつぶれるので、体に必要な酸素を十分に取り込みにくくなります。体が大きくなるとともに治る病気といわれています。しゅうたの場合、はじめてひいた風邪のせいで、やむを得ず気管切開をしましたが、しゅうたも経鼻からの酸素を使って気管や喉頭が強くなることを待っていた状態でした。



〜気管切開〜
鎖骨の真ん中のくぼんだ辺りを切開して気管カニューレを通します。声帯の下に穴を開けて息をするので理屈では声が出なくなります。普通、人は鼻やのどで空気を湿らせたりばい菌をある程度ろ過して気道に通しますが、気管切開は外の空気が直接気道へ入るので、気管カニューレに人工鼻をつけ、フィルターを通して呼吸します。痰を口から出せないので気管カニューレからの吸引が必要になります。

気管切開、人工呼吸器


〜停留睾丸〜
 睾丸があるべき場所(ふくろ)になく、体内に入り込んでいます。本来、温度の低い場所になくてはならず、温かい体内にそのままあると「ガン」になったりすることがあるので、できるだけ早く手術でふくろに収めてあげる必要があります。2006年1月、手術を終えました。

〜軟口蓋裂〜
 口蓋の一番奥の柔らかい部分に少しスリットのようなものがあります。嚥下などには特に問題ないのですが、声を出すと鼻に抜けるため、将来閉じるための手術を口腔外科で行います。

〜高度難聴〜
 聴力の検査がしっかり出来次第、補聴器を作成するかどうかを検討します。




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