３２日目
クレイ「・・・ウィルの葉とメーラの葉を調合するのは、
単に、葉が目に付いたからに他ならない」
いや、言い訳せんでも・・・
リアム「・・・開けて？」
クレイ「仕方がない・・開けるか・・」
リアム「えーと・・・その・・。
メーラの葉。使ってね」
クレイ「・・・まあ、礼は言う」
リアム「・・・・・・今日も、ここにいて・・いい？」
クレイ「（？・・なにやら、やけに大人しいな）」
リアム「クレイドル。
僕・・・あなたという存在を、もっとよく知りたくなっちゃった。
出来れば・・・全部知りたい。
貴方ってどういう人間なの？」
クレイ「何が知りたい？」
リアム「・・・・・・・
全部。（←真っ赤になってる）
えーとね・・・貴方って、とっても興味深い。
その・・・メーラの葉、もう少しあげる。使って」
クレイ「あぁ、使うとしよう。・・・礼を言う」
リアム「・・・僕に向かって、礼を言うの？
−−まあいいけど。僕は、もう少し、ここにいるね・・・。
貴方にとっても、それが望みでしょう？」
クレイ「・・・・・・まあ・・・違うとは言わんが」
リアム「クレイドル。
貴方、まだ、僕の話を聞きたい・・・？
・・・・・・・・・・・・・
何を聞きたいの・・・？」
クレイ「お前の、すべてだ」
リアム「・・・・・・そういうの、興味なさそうな顔して・・・
もう・・・・・・・Ｈ」
クレイ「（・・・・・・・・・・・・・・・Ｈ？）」
リアム「・・・・・・・・・・・」
クレイ「・・・・・・？」
リアム「・・・・・・・・・」
クレイ「（最近、大人しいことが多かったが・・・
今日は、また、一段と、黙りこくっているな・・・
一体、何を考えているのやら・・・
聞いてみるか？
何を考えているのか、と・・・・
・・・・・・
いや・・・俺は、この時間は、キライではない・・・
そう、沈黙だけが室内を満たす・・・
だが、不快ではない。いっそ・・・）」
リアム「・・・何を、考えてるの？」
クレイ「ん？」
リアム「貴方は、闇に惹かれてるわけじゃない・・・
この世界を愛してる・・・なのに、僕を拒まない・・・
そして、僕を・・・そんな眼で見つめる。
貴方が見つめているものは、僕の、なんなの？
貴方は僕に・・何を求めてるの？
そして、僕は・・・何故・・・」
クレイ「リアム？」
リアム「僕は、分からなくなってきた。
僕に、グラウメリーの魅惑の魔術が・・・
これほど効くはずはないんだ。
魔術は、僕の専門。
あんなリルダーナ妖精の魔法薬の魅惑なんて、
とっくに見切ってるのに。
そりゃ、ルーの守護は、まだ効いてるかもしれないけど・・・
なのに、僕は・・・
何故、貴方を傷つけることが出来ないんだろう・・
なぜ、僕は−−−この僕が−−−
貴方に惹かれていくんだろう・・
たかが人間なのに・・・！」
クレイ「リアム・・・」
リアム「触らないで−−！！
お願い、触らないで・・僕に・・僕の心に。
僕は・・・貴方を闇に落とす悪魔。
貴方の望まない世界の・・・住人。
連れてはいけないって知ってる・・・。
なのに、連れていきたくなる。
貴方を・・めちゃくちゃにしたくなる！
今度こそ、僕は・・・貴方を光の下からさらい、壊してしまう。
・・・だから、触らないで」
クレイ「この俺は・・・お前ごときに壊されるほど、
脆弱な存在ではない」
リアム「だって・・・僕は、やっぱり闇にしか生きられない悪魔。
じゃあ、選んで。
闇か、光かを。
僕と来るか、それとも・・・ここへ残るかを！」
ついていく
ついていけない
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