裏フレグランステイル

17日目

クレイ「・・・ウィルの葉とメーラの葉を調合するのは、
    単に、葉が目に付いたからに他ならない」
 
 いや、言い訳せんでも・・・


リアム「・・・開けて?」
クレイ「仕方がない・・開けるか・・」
リアム「くすくす・・いい匂い・・−−ま、いいや。
    はい、メーラの葉。魔法薬に加えてね?」
クレイ「・・・礼は言わんぞ。・・・が、まあ、話くらいは聞いてやる」
リアム「・・・・・・うん、お話しようね、ダーリン♪」
クレイ「(・・・・・・・・・・・ダーリン・・・・・・?)」
リアム「アンヌンの悪魔と名乗る者で、
    本当に”闇”を理解してるのって、僕と、アンヌン王の
    シフィール様くらいのものだよ☆
    シフィール様はアンヌンから決して出ることがないほどに、
    フラヒスの光を嫌ってる。
    −−”闇”に捕らわれていると言ってもイイくらいに。
    興味があれば、いつかまた、話してあげる・・くすくす・・」
      
クレイ「”闇”に捕らわれている・・・良いことでは無さそうだが・・」
リアム「あ、ダーリン、興味ある?
    嬉しいな♪どんどん惹かれてね♪
    ダーリンてば、おかしいんだからーvv
    −−メーラの葉、もう少し上げるから、あの香薬に加えてね?
    この先・・・楽しみだなぁ☆くすくす・・」
クレイ「(礼を・・言うべきなのだろうか?
    下心が在るように思えるが・・)」
リアム「−−−僕、もう少しここにいるね。
    いいでしょ?」
クレイ「・・・仕方がないな」
リアム「あの魔界球−−アンヌンは捨てられた世界球。
    リルダーナの以前に創られたんだって。
    打ち捨てられ、冷えた世界球・・・くすくす・・
    堕天使の根城に相応しいでしょ?」
      
クレイ「(・・・熱帯雨林の魔界、というのも一度は見てみたいが・・)」
リアム「あー、ダーリン、変な想像してるでしょ?
    もー、ダーリンてば、おかしーんだからー☆」
クレイ「ま、一応、書き留めておくか・・」
リアム「・・・・・・どうぞ、お好きに〜♪
    ・・・・・・ダーリン。
    僕今夜、もう一度ここに来るね。
    逃げずに−−−待っててね♪」
クレイ「・・別段、用事はないが」
リアム「・・・・・・くすくす・・・
    じゃ、帰るから♪」


 ロキとソリュードがバッティング・・
 だいたい、悪魔を前半に固めたいのだが、なにせ、好意度が上がる会話じゃなく、『リアム』を選んでるため、なかなか手強いのだ・・。


 そして、夜。


リアム「・・・僕だよ」
クレイ「・・・約束していたから、仕方あるまい・・開けてやるか」
リアム「・・・・くすくす・・・」
クレイ「・・・どうした。入れ」
リアム「はい、メーラの葉♪」
クレイ「・・・・・・」
リアム「夜に、この僕を招き入れるなんて・・・
    ダーリンてば、つくづく剛胆なんだか・・・
    おバカさんか、どっちかだよね☆
    ・・・くすくす・・・まあ、いいけど。 
    僕を呼ぶ”闇”の気配は、アンヌンの地下深くから、
    漂ってきてる・・・
    アンヌンの地下には、迷宮があって、その深部に
    足を踏み入れた者はいない・・・
    だけど・・・その奥に、きっとあるはずなんだ。
    ”闇”の片鱗が。
    −−−いつか、きっと、見極めてみせる・・・」
      
クレイ「(・・・本当に、闇オタクだな・・・)」
リアム「・・・・・・」
クレイ「・・・・・・?」
リアム「・・・・・・」
クレイ「(なんだ?何か、企んでいるのか?コレが静かだと、
    なんだか、落ち着かない・・・)」
リアム「・・・・・・」
クレイ「おい、リアム・・・」
リアム「・・・・・・」
クレイ「・・・おいって・・・・・・あ?」
リアム「すーーー・・・」
クレイ「寝ているのか・・・まったく、人の家で、眠り込むなど・・・・・・
    ・・・・・・大人しくしていると、まるで、子供だな・・・・・
    まあ、悪魔なのだから、見かけ通りの年齢では無いのは
    間違いないが・・・・・・
    ・・・・・・なんだか、可愛らしい感じも・・・・・・
    い、いや、10万16歳とかが、可愛いわけが無いのだが・・・ 
    こ、これは、仮にも、悪魔なのだし・・・
    仕方がない・・・起こすか・・・・
    寝顔は・・いささか、勿体ないが・・・
    泊める、というのも・・・襲われそうな気がするし・・・
    あらゆる意味で、危険だ・・・  
    おい、リアム」
リアム「・・・・・・」
クレイ「リアム!」
リアム「・・・・・・くーーーー」
クレイ「・・・仕方がないか・・・・あぁ、涎を垂らしそうな顔は止めろ・・・
    毛布でも持ってくるか・・・」
リアム「・・・うにゅ・・・・くしゅっ!」
クレイ「・・・!
    ・・・・・あぁ、起きるのかと思ったが・・・
    いや、起きる方が良いのだが・・・
    ・・・この、心拍数の乱れは、不意を付かれて、
    驚いたが故のものであって、それ以外の、
    なにものでもない・・・
    ・・・さ、俺も寝るとするか・・・」

クレイ「(物音が・・・あぁ、リアムが起きたのか・・・
     こちらに忍び込んでくる前に、
     さっさとこちらから顔を見せるとするか)
    ・・・おい、リアム・・・?
    (いないのか。・・・何も言わずに・・・
    まあ、何か言われる筋合いも無いのだが・・・)」



 17日目 


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