西谷作品「神々の血脈NU6」の表紙イラストなのだが、前作「祈り」同様、井川さん着用のブラウスの質感で苦労した作品である。白い素材を黒一色の点描で表現するのは非常に難しく、どうしても墨っぽくなってしまうのだ。テレビで井川さんを見かける度にその苦労を思い出し、独り苦笑している。（点描画）
タイトルにあるように、二つの道が交差するところで、私たちはいつも選択を迫られる。そんなときいつも迷ってばかりいる自分を、この女性は叱りつけているようだ。しかし、渋江さんの描く女性は、いつもながら魅力的だ。現実にはありえないライティングを施すことによって、心の陰影を浮きあがらせる手法は、見事の一言につきる。