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PCL86
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PCL86超三結の製作


板の上に組むぞ〜
真空管アンプと言うと金属のシャーシの上に真空管を並べ奥にトランス類がど〜んと配置されている。お決まりのパターンだ。何かもっと違うアンプがあってもいいんじゃないかと思っていたときぺるけさんのHPに板の上に真空管を配置しているのを見た。これは面白いと板の上に真空管アンプを作ることを計画した。
以前からキットで使ったPCL86(14GW8)を超三結で作ってみたいと思っていたので、板の上に作ってみることにした。



配置と構成






まず板は、DIYで買ってきた14mm厚みの板を30cm×30cmに切りペーパーがけしてニスを塗っておいた。本当は硬い板がいいのだろうがケチって安いものにしたのでやわらかい。
まずは、真空管の設置。25mmの支柱で取り付けた。板部分にワッシャーを入れないとぐらぐらする。
配線はエンパイヤ耐熱チューブを使って真空管ソケットの半田付け部分を丸ごと覆うようにした。感電防止だ。ほかの配線も極力裸線を出さないようにした。







部品は端子台を2列に並べそこに配置、ここは安全のためとホコリ防止のためアクリル板を上に取り付けた。電解コンデンサは厄介だ。B電源用の電解コンデンサは基盤に取り付けその基盤を固定した。






もうひとつの難題はトランスである。当初トランスも板の上に配置する予定であったがどうもさまにならない。高級トランスならかっこいいかもしれないがどのトランスも見るからに安っぽいものばかり。一気に安物の雰囲気になってしまう。そこで、アルミシャーシの中にトランスを組み込んでみた。結構いい雰囲気だ。
電源コードやスピーカー端子、入力端子などを後ろにまとめて配置した。







前面のボリュームつまみや電源スイッチなどは100円ショップのゴムの木のトレーを利用した。なかなか雰囲気が出ている。
全体を上から見るとこんな感じ。

回路図
PCL86はヒーターが14Vなのでヒート用のトランスを用意した。出力トランスは当初東栄のT8502個重ねをしてみたがどうもよろしくない。そこで、春日無線変圧器の54B57(1,850円)を使ってみた。断然いい音だ。NFBを付けてみた。超三結は積極的な三極管の動作をするので通常全体的なNFBはかけないのが通説。でも、あえてかけてみたら・・・どうなるか聞きたくてねぇ。ストッピングダイオードとやらを挿入してみたが効果のほどは私にはよく分からなかった。なくてもほとんど変わらない?



聴いてみて
一番気掛かりだったのがハムやノイズが出やしないかと言うことだ。金属シャーシを使っていないのでシールド効果は期待できない。まずは無入力時スピーカー端子の電圧を測ってみた。左CH0.4mV、右CH0.5mV。とまったく問題ないレベルだ。スピーカーにつないでもハム音などはまったくと言っていいほど聞こえてこない。アースラインに2φのすずめっき線を使い、線の引き回しなどを充分考慮したからと思う。
さて、奏でる音は(私のプアな耳にとって)申し分なし。PCL86という真空管がいいのか、超三結の回路がいいのか、どっちにしても大成功。
見た目に斬新なデザイン(?)の真空管アンプだがその実力もたいしたもので、充分実用性のあるものに仕上がった。
周波数特性を取ってみた。

さらなる改善へ

 

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