2004年度秋公演

 

旧校舎にある大鏡。人の心を映す鏡。

 

「この世界から……」

『逃がしはしない!!』

 

「はい、多分転校生でーす」

「えぇっ!?」

 

「タナカの給食費を取った者は、

正直に手をあげてほしい。

……

はい!正直に手を上げたから許してやろうな!」

 

「でも、どうやったらこの世界から出られるんだ?」

「わからない」

「意外と頼りにならねぇな」

 

「何なんですかこれ!!」

 

「うるさい!!お前たちは俺が大切に保存していた

イカセットスペシャルを食べてしまったな!!」

 

「チームひろぽん!!」

「特攻隊長ー!!」

『イクミ!!』

 

「あの、その……す、好きかもです!!」

 

「人呼んで、タイフーンカトー!!」

 

「お前はこの学校から出たら

自分が消えてしまうような気がしたんだ!

そうだろ!?」

 

「違う!俺も、夜が来れば

またここに存在できるんだ!」

 

「もう夜は嫌いじゃないの?」

「うん、今は好き」

「ならば行け。そんなやつは鏡の世界に要らない」

 

夜が来ると、もう一人の自分に出会える気がする。

 

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