XR−BAJAで行く林道ツーリング日誌
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寒さを押して出かけてみれば・・・  2008.02.17茨城・水戸方面ツーリング 

冬場はバイクに乗らない性分ですが、元気に活動しているお仲間の話を聞くに連れ「負けてはおれん・・・」と一念発起。 ちょうど休日が重なった嫁さんを誘って2台で出動と相成りました。
行き先は @凍結した袋田の滝 A梅祭りも近い水戸偕楽園 B水戸芸術館 を廻る計画でしたが、またまたトラブル発生ですよ、奥さ〜ん。

BAJAとスカブー

陽が昇ってからなら寒さも幾分ましだろうと8:00に出発。
早々に最初のトラブル・・・ウインカーが点かない。右は出るのに左の接触が悪い。
まあ、大事には至るまいとそのまま旅を続けるが、後続の嫁から「左折のタイミングが取れない!」と文句を言われる。

首都高「加平」入り口のループに入ったところでリアタイヤに違和感を感じる。
お尻がズリッと滑ってカーブが曲がりづらい。パンク・・・?
そういえば駐車場から出したときにずいぶん重いなぁとは思ったけどいつものことだと気にしなかった。
停車する場所もないし直進は出来るのでそのまま走行し、常磐道の料金所を過ぎた路肩で確認するとタイヤがベコベコ。 とりあえずまだ走れそうなのでSAまで行き、スタンドでエアーを入れてもらって様子を見ることにしようと再び発進。 発進時こそヨレル感じがあるもののまだこの時点では90km/hで走行できた。

SAに辿り着いて減速すると一気に挙動がおかしくなった。
スタンドでエアーを入れてもらってもあっという間にタイヤはぺちゃんこ。
バイクのタイヤ修理など頼める当てもなく、次の出口までの距離を聞くと3kmだという。
もはやとても走れる状態じゃないのだが自走する以外手立てががないので仕方なく走り出す。
タイヤはヨレヨレで、路肩を30km/hで進むのが精一杯。 こんな状態でも走れることに驚きつつ、いきなり外れたらどうしようかと気が気じゃない。
追従する嫁が「後ろから見ているだけで怖い」と言っていたが、乗ってるほうはもっと怖い。


こんな状態で辿り着いた
それでもなんとか「谷和原」出口まで辿り着き、バイク店を探して国道を進むがそれらしい店が一向に見つからない。 スタンドに寄って尋ねると1kmほど手前を曲がった先にあるという。
恐々Uターンしてヨタヨタと今来た道を戻りやっと教えられた店に着いたのだが、あいにく急ぎの修理が入っていて 手がいっぱいだと断られる。
別の店がこの先にあると教えてもらってまたヨタヨタと前進。 数百m進むと開店間もない時間で店外に大型バイクを運び出している店に着いた。
事情を話すと受け入れてもらえてホッとする。

タイヤの山が残り1分ほどとなり春先には交換しようと考えていたのでどうせならタイヤの交換も頼みたいところだったが、 ブロックタイヤの在庫があるはずもなく断念。チューブがあっただけでもありがたい。
ズタズタになったチューブを交換し前輪の空気圧も調整してもらって1時間ほどで再び走り出せた。
嫁さんのスカブーも圧を調整してもらって調子が良いとご機嫌。

再び高速に乗るつもりだったがナビは国道からのルートを示している。
「下からでもそう遠くないのかな?」
地図を引っぱり出して確認すれば高速に乗るべきは明らかだったのだが、一度ナビに頼ってしまうと紙の地図を 見るのが億劫。そのままナビに従う浅はかさ・・・。
筑波山を回り込むように走る国道294号は信号が少なく流れが良い。 タイヤの不安もなくなって快調に突き進むが、見渡す限り建物のない平野では寒風が身にしみる。

40kmほど走ったところでナビが左折を指示。
畑の中や川沿いの細い道をうねうねと進んで行く。
「ずいぶん細かいルートを選択するなぁ、目的地はもうすぐか?」などとトンチンカンなことを考えていたら畑の真ん中で 道が消失。しかしナビは直進を示している・・・???
わけが分からず交通量のある道まで引き返してみるが依然指し示すのは同じルート。
仕方がないので進行方向に沿った道を適当に進んでみるもののどうも釈然としない。
業を煮やして停車。地図を拡大してみると途中から道を無視して目的地までを直線で指し示している。
どうやらナビにインストールした地図情報がこの辺りまでしか入っていなかったらしい。
袋田の滝までは直線で50km。紙の地図を頼りに行くのもややこしくて気が進まない。

現地点は焼き物で有名な益子町で「焼き物博物館」が近くにあるらしい。休憩がてらここのレストハウスでも行ってみようとナビの行き先を 変更して走り出したのだがこの目的地すら設定範囲外で迷走させられる。
コンビニで休憩してしばし思案。どうも今日はついていないのでこのまま帰っちまおうかとも思ったが、 それじゃあまりに虚しいので50号までもどって偕楽園を目指すことにする。


咲き始めた梅
この寒いのに梅が咲き始めるわけもないだろうとは思ったが、3日後には梅祭りが始まるとあったのでダメもとで園内へ。
隣接する神社で旅の無事を願ったあと梅林を散策するが案の定寒々とした風景がつづく。 それでも枝には小さなつぼみが沢山ついていて、ほんの数本は花をつけた品種も見つかった。 よく晴れた空に赤い花がまぶしい。
園内のさわりだけ歩いて代わり映えしない風景に退屈し、甘酒など飲んで退き返す。



シンボルタワー
偕楽園から水戸芸術館はすぐ近く。ナビの命ずるままに進むとアンダーパスを出たとたんに「目的地に到着しました」と アナウンスが・・・。立体交差の上にあるらしい。
進入禁止の小道に邪魔されて大きく迂回した後シンボルタワーを目当てになんとか辿り着く。

ネットの情報で宮島達男の作品が展示されていると知って興味があった。
六本木のテレビ局の壁に巨大なデジタル数字のオブジェを作った作家である。
この日は本人が来ているとかで招待客も多く見受けられたが、それらしい姿を見ることはなかった。
作品を見てコンセプトを聞かされても私にはなかなか理解が難しい類の展示だった。


展望台の窓から
タワーに昇ってみる。
三角形を組み合わせた幾何学的な構造でかなり傾いていて不安を誘う。昇って平気なんだろうなぁ・・・。
チケットを買ってエレベーターに乗り込む。
内側は太い骨格が複雑に入り組んで見ていて面白い。
展望台に着いてエレベータを降りると人一人が通れるほどの通路がぐるりとあるだけ。 ランダムに開いている窓に顔を突っ込んで眺めるとなかなかの迫力。
嫁が「揺れてる!」というので様子を伺うと・・・確かに揺れてる。それもじっと立っていられないくらい結構な揺れ・・・。
にぎやかな親子連れが昇ってきたのを頃合に下界へ戻る。

「飯でも食うか」と思ったが途中でどら焼やらなんやらをつまみ食いしていた嫁は腹が減っていないという。
う〜ん・・・そんじゃ帰りますか。
タイヤの圧が変わった影響か直進中も微妙にハンドルが取られて気持ち悪い。ブロックタイヤの宿命か?
速度が落ちれば落ち着くかと思ったらそうでもない。なんかいやだなぁ。こんど少し圧を下げてみようかな・・・。
夕暮れの高速で風圧に耐えていると指先がジンジンしてくる。SAのコンビニでおでんで暖を取り一息。
終盤ちょこっと渋滞もあったがすり抜けでかわし、19:00無事帰宅。
トラブルだらけで実りの少ないツーリングだったがバイクを走らせただけで楽しいと思える。
でもやっぱり寒いのは苦手。早く暖かくならないかなぁ。

<走行距離292km>