エキサイティング サッカー
1983 アルファ電子

 何の間違いか中学でサッカー部に入ってしまった。 当方の小学生時代、休み時間や放課後には決まって手打ち野球かヒッチ(ドッジボールみたいなもの)、家に帰ってもグローブとバットを持って近くの公園に集まるという毎日。 通っていた小学校を中心とした狭い世界ではサッカーなど、おそらくはそういう球技がある程度の認識で、そもそもサッカーボールを持っていた奴すらいなかったんじゃないかしらん。 ところが、電車で通うことになった中学校では状況が違っていた。 どうも野球の方がマイナーでサッカー隆盛らしく、休み時間も校庭でサッカーなのだ。 大勢に押されたわけではない、しかし本当になんでだろう、仲良くなった友達にあわせてサッカー部に入部した。 してしまった。 サッカーのルールも知らないのに。

 さて、サッカー部に入ったところで根は野球好きなので、 相変わらずプロ野球中継は観ているし、ラジオも欠かさない。 ただ、遊ぶ機会はさっぱりなくなってしまった。 一方でサッカーの占める割合は増えてきた。 いや、それまでがゼロだったので生じたと言った方が正しいか? クラブ活動はもちろんのこと、思い出したように三菱ダイヤモンドサッカーを観てみたり、誘われて勝利への脱出を観に行ったり、やはり誘われてトヨタカップを観戦しに行ったり。 なんだか誘われてばかりだな。 積極的にやっていたのは、ええ、ゲームです。

 初めてのサッカーゲームはデコのプロサッカー。 最近のゲーム慣れた人が初めて見たら「なんじゃこりゃあ?」と思うに違いない不思議なシステム。 デコカセ時代に何とかサッカーをゲームで表現しようとした結果がこれだったのかもしれない。 とにかく他に選択肢はなかったのだ。 ありていに言うと面白いし遊べる。 だが直観的にわかりづらいシステムで、多分、サッカーに関わることがなければ遊ばなかっただろう。 スクラムトライなどは結局一度も遊ばなかったからな〜。 そしてテーカンのワールドカップが登場するまで、最も熱中したのがここで紹介するエキサイティングサッカーだった。 個人的にはチャンピオンベースボールのアルファ電子が作ったサッカーゲームということで注目しており、またプロサッカー以降、他にめぼしいサッカーゲームも存在していなかったことから人気も高かったようで、どこのゲームセンターにも置かれていた。 その人気故か、ほどなく二人プレイを仕様に加えた続編も登場したのだが、こちらの方はあまり見かけられなかったことから人気に便乗できなかった模様。

 人気の理由はひとえにその分かりやすいゲームシステムにあったのだと思う。 画面構成は現在のサッカーゲームに主流の横ではなく縦。 上方に向かって攻め込むスタイルは一人プレイが前提のアーケード仕様。 少しサッカーを知っていればすぐにプレイできそうな入りやすさが画面から見て取れる。 しつこいかもしれないが、他にサッカーゲームがなかった。

 そして一番の特徴がチームを選べるところ、ここはチャンピオンベースボールに準じている。 しかし今度のチームはアルファベットの頭文字でなんとなく分けてみただけではなく、チーム選択画面の選手たちは背後に国旗を背負っている。  ワールドカップの体をなしているのだ。 更に試合に勝利すると国歌のメロディが流される。 これは燃える。 さすがに日本用ゲームなので、場違いながらも日本が入っているのはご愛敬として、選んで遊ぶのまではちょっと、という雰囲気だ。 どうせならサッカーの強豪国でプレイしたい。 自分がいつも選んでいたのは西ドイツだった。 ブラジルのキャラが気持ちの悪い変な鶯色でなければブラジルで遊んでいたかもしれないけれど、最初に選んでからは西ドイツ一本。 おかげで西ドイツ国歌のメロディを覚えました。 他にもこのゲームで外国の国歌に親しんだという人も少なくないのではないかな? 余談になるが米国の場合はジッピーレースで聞いたのが初めてだった。 いずれにしても歌詞なんかは知らないですけどね、メロディだけ。

 さて、当然のことながらセガと繋がりの深そうなアルファのゲームなのでコンシューマに移植されないかと期待していたわけです。 しかし、長いこと待たされた末、出てきたのは「チャンピオン〜」の名にあぐらをかいたと思われるチャンピオンサッカー。 画面構成は似ているけれども、チャンピオンテニスよりはましに見えるけど、食指の動くものではありません。 チャンピオンベースボールと違って今度はセガが絡んでなさそうだし、スポーツゲームごときに版権モノを使うかってぇのはわかるんですがね。 ハイパースポーツ出したくせに。 

 マークIIIの時代になって再び登場したサッカーゲームはグレートシリーズ。 プレイ感覚はエキサイティングサッカーに近くなっており、ゲームとしては普通に遊べるものの、劣化パクリのイメージは拭えず自分を騙し続けながら遊んでいました。 ただ同一テーマのスポーツゲーム(しかも後出しジャンケン)でファミコンに唯一勝っていたのはこれだけだったのではないかと思います。 まあ遊べる範疇。

 現在、このエキサイティングサッカーを遊ぼうとすると、基板を購入するかMAMEに頼るしかないわけですが、現時点のMAMEでは音声が再現できていないことと、また日本チーム入りのものは非対応らしく、どうしても日本代表を選びたければ基板を購入するしか手はありません。 日本いらないじゃん、でも遊び慣れたバージョンで思い出を遊ぶ、これこそがオールド基板ゲーマーの理由なのです。

タイトル画面
チームセレクト
JPN?USA?

試合開始
1チーム7人でよろしく
KICK OFF
必ずマイボールで始まる
なんと有難いことか

IN GOAL
やったー 7点目だよ
OFF SIDE
生意気にもそんなルールが

攻め込まれると
激しく劣勢に
YOU ARE WINNER
勝てば国歌が演奏されるぞ

TIME UP
無念のドロー(GAME OVER)
モニター立てるのが面倒で
首を横にしてやったプレイ