伝説系の部屋
ここでは主に「伝説」系と個人的に判断したアーティストのアルバムを載せてい
こうと思います。
あくまで私自身の勝手な主観ですので、その辺のご理解もよろしくお願いします。
村八分
♪ジャンル一口メモ♪ ロックンロール (ロック+グラム、パンクの先駆け?+サイケデリック+ドラッグ+京都弁=村八分)
村八分 「ライヴ+1」
※ 愛聴度 ★★★★★(一生聴きます。) ※ 購入価格:定価から20%オフ ※中古購入価格 2800円〜
サブ・カルチャー
とか、カルト的な人気というのがどうにも自分の心をくすぐる瞬間があります。
アングラだとか、
知る人ぞ知るといったものですか。でも、そういう音楽というものは時に良質
でなかったり理解しがたいものだったり、最悪、演奏者の自己満足に信者的人気などなど悪い
要素も多々あると思います。一般大衆受けしないというのはそれだけの理由があるわけですし。
実際、初めてこのCDを手にしたのも怖いもの見たさや、奇抜な名前やタイトルに、「なんな
んだ・・・
この人
たちは・・・」といった興味本位からでした。とにかく現代の日本のロックに魅力を感じないのなら
この直感を信じて
みるしかない!と、ふと寄ったヴァージンの20%オフの日に買ってみたのが
始まりですね。一
緒に買ったのは確か外道のラスト・ライヴのCDかな。村八分ばっかり聴くように
なってしまいましたが・・・。と、前
置きはこれくらいにして、彼らは70年代の日本のバンド。
元ダイナマイツというグループ・サウンズでギターを弾いていた山口冨士夫氏と、海外放浪中、
ローリングストーンズのライヴを見て衝撃を受けた柴田和志氏が、共通の友人とドラッグを介し
意気投合。京都で結成。彼らはすぐさま曲作りを始め、チャック・ベリーやストーンズ直系の
サウンドに京都弁丸出しのボーカル、超轟音サウンド、先鋭的なステージングで噂が広まり、
瞬く間に人気を博しますが、海外での活動などを巡る方針の違いや、人間関係のもつれで
山口冨士夫氏が脱退。このCDの録音を最後に解散してしまいま
す。柴田和志氏の遺稿や
彼らに関する文献を読むと、客に不満があると演奏をロクにやらずに帰ってしまったり、70年代
当時から化粧をしてライブをしていたこと、ドラッグをキメてステージに
立っていたので
は?という噂
(実際、柴田氏も山口氏も薬物で数回警察のお世話になってますね。) そして、キャロルさえも
トラブルを恐れてか対バンを拒否した?などエピソードには事欠きません。まさ
にデヴィッド・ボウイ
よりも早くグラム・ロックのスタイルを取り、かつパンク
なバンドでも
あったと言えるのかも。とにもかくにも
尖って尖って尖りまくったストーンズのような音。独特の域を越えた
日本語詞。サイケの枠で語られる
のも納得なのですが、何よりギター・リフ一つとっても、キャッチーなのが凄いところで、やや山
口氏の
ギターが他を引っ張ってる感じはありますが、ダイナマイツ時代から米軍基地で磨いた本場顔負け
の
グルーヴは一聴の価値あり。なんてったってユーミンまでファンだったんですから。他にも、
フォーク・クルセイダースや、サディステック・ミカ・バンドの中心人物「加藤和彦氏」も村八分
は絶賛。
小説家の中島らも氏や、裸のラリーズの水谷氏、彼らを取り巻く人脈も実に興味深いですね。それ
に
しても、今までライヴ盤よりスタジオ盤に重きを置いて考えていた自分の価値観を根底から覆され
た
アルバムです。また、これを機に70年代の日本のロック、強いては自国の音楽を見直させてくれ
ました。
あ、最後になりますが、三田祭でのライヴ音源や、スタジオアルバム、また、最近ハガクレ・レー
ベル
から発売された未発
表音源も聞いてみましたが、この「ライヴ+1」に勝るものは無いと思います。
これだけの品質の録音は現存しないんじゃないでしょうか。このクオリティを捜し求めるように
なって
いざ掘ってみると発見もありますが、がっかりすることも多いかな。ただ、この「ライヴ+1」
も、当のご本人達、
特に山口氏はすでに脱退を決めていた時期のライヴ録音だったという発言もしているので、心境と
しては
かなり複雑です・・・。ちなみに大型店舗な
ら置いてあると思いますので、興味を持ったら聞いてみて
ください。そうそう、いきなりボックスを買うのも手といえば手かも。僕はのめり込んだ時期が悪
くて、
どれだけ色々探し回ったか・・・・。付属のDVDで何と動く村八分が見れますよ!!