「絶好調よぉ〜。」

ふふふ、お久しぶり、ね。みなさんお変りないかしら?
おバイクさんもお元気ぃ?
あら、調子悪い子もいるみたいねぇ、お気の毒。お大事に!

ワタシ?うふふ、絶好調よぉ!
2000km走ったの、準備運動完了!!
まぁパパッたら気前良くオイルも換えてくれちゃって。
さっぱりパリパリ、ぶりぶり回っちゃうんだから。

そうそう、その慣らしの仕上げに三浦から江ノ島方面を走ったんだけど。
パパね、カミ様にあったのよ。ワタシには分かったのよ。
江ノ島の手前のコンビニの駐車場でのことよ。
パパはランチ、あ、奥様手製のロールサンドよぉ〜。食べてたのよ。
まー、もうちょっと気の利いた場所で食べればイイのに、ねぇ?
ささっと、食べちゃうのよ。いつものことだけど。

で、ね。ゴミ箱にカラを捨てて、出ようとしたら。
出た、じゃなくてお出ましになったのよぉ。
カミ様は、ちょいと腰の座った土建屋の親方風の姿でいらしたの。
パパは、何を難癖つけに来たのかと、最初思ったらしいわ。
まぁ、目の前に駐車していたライトバンからノッソリ出てきたので
そう思うのも不思議は無いのだけれど。
パパは、例の調子でボ〜とした感じで見ていたのよね。
ふふふ、恰好見ただけで引くほど大人しくないのね。

「ぁあ、やっぱりねぇ。この位のヤツで飛ばさないとイカンよ。」
「うぅ、しっかりしてないと乗れんのだ。こういうのは・・・。」
あらぁ、嬉しい〜。ワタシを見に来たのよぉ〜!!
ほほ、バイクを見に来たのかって、パパは安心したようよぉ。
でも、それだけで話しは終わらないのよぉ。

「バイクは内臓がしっかりしてないと乗れんのだ。」
うふふ、パパは内臓はまだ大丈夫よね。
「こう言うヤツですっ飛ばすと、腰がすわるんだ。根性なしは駄目だ。」
あらら、今度は精神論かしら。
パパ腰は?まぁシートには座らないとワタシに乗れないわよ、ね。
「若いモンはバイクに乗らんと駄目だ。」
「ホントに車になんか乗るようになるとイカン!嘘ばっかりつくようになる。」
「いいねぇ、バイクに乗ってるやつは正直だ。間違いない。」
「分かるんだよ。乗ってやつは信用できるんだ。」
随分話しが飛ぶのだけれど、そこがやっぱりカミ様なのよ。
でも、確かにそうよぉ。パパのお友達もイイひとばっかりよぉ!

「車に乗ってオンナのケツばっかり、追いかけるヤツラばっかりだと、この国は変になる。ちゃらちゃらして、本当におかしくなる。」
「まあ、ちょっと金ができるとすぐクルマだ。ろくなヤツはいない。」
ほらぁ、ちゃぁんと日本のことを考えてるじゃない。カミ様よぉ。
「性根を据えて、すっ飛ばさんと乗れない。鍛えないと乗れんのだ!」
「あぁ、俺も乗ったよ。若い時分には、皆んなそうさ、今とは違う。」
どうやら、カミ様はフニャケた若者が嫌いみたい、ねぇ。
でもパパ?若者?なのかしら。
ふーん、カミ様は、フタマワリぐらいはご年配のお姿だから、それに比べれば十分若者ね。

パパったら、もー、もう少しお話すればいいのにぃ〜。
話しの成り行きでは、金のバイク銀のバイクとか出てきたのかも知れないのに。
ご利益があったかもしれないのに〜〜。
欲が無いのね〜って、カミ様だと気がついてないんだけれど。
!でもワタシが取り換えられちゃったら困るわ!それは駄目よぉ!!
今気がついたわ、よ!危なかったのかもしれないわ。

ほほほ、でもパパッたら、おだてられて調子に乗ちゃったのねぇ。
カミ様とサヨウナラして、コンビニの駐車場を出たんだけど。
道に出た途端フロントアップしたわよ〜ぉ。チョンの間だけど。
お調子ものよねぇ。駄目よぉワタシって、見かけよりは元気いいんだから。
テレッとしてると振り落としちゃうからね。
うふふ、カミ様の言うとおり、腰がすわってないと駄目よぉ〜。

ねぇ?カミ様ぁ。どこかで聞いてるかしら?
ワタシも準備OKだし、パパもそろそろ乗れてきたし。
パパがお休みの日のお天気だけは、なんとかして欲しいのよ〜ぉ。
あらぁ?お天気のカミ様はぁ、カミナリ様だったかしら?
でもカミナリ族のカミ様はカミナリ様なの、よねぇ?違うかしら??
んん、いいのよ、どうでも。どのカミ様でも。こんがらがったわ。

ああぁん、お出かけしたいのよぉ。そういうことよ。
ツーリングのお誘いもきてるんでしょう?
行きましょ、行きましょ、行くしかないわぁ。ブイブイ行くのよ!
ゴッドスピードよぉ!

あはは、ご免なさぁい。
お喋りしすぎちゃったわねぇ。うふふ、いつもそうねぇ。

じゃ、また来るわね。ふふふ、御免あそばせ〜ぇ。