「おとうさんったら、、」
「動機ぃ」
しゅわゎわゎゎあ〜〜
あはは、たぶんこのヘルメットのディフューザーだが・・・少しうるさいなぁ。
100km/h走行もどうということはない、が。
ヴわぁ〜!
おおお〜っ。向かい風は結構つらいゾぉ。どうしても前かがみになる。
オマケにこの姿勢だとミラーが見えん。後ろが確認できないのは不安だ。
居眠りやヨッパライ、わき見。変なヤツらは皆後ろからやってくる。
バイクのカウルが、サイクロン号の真似でないことが良く分った。
仮面ライダーでさえ大きなカウルのお世話になっていたのだから、おとうさんに
ガマンできるわけはない。
80km/h程度なら問題ないが、100km/h巡行は余裕がない。
パンダ君の性能なら130km/hくらいは大丈夫そうだが、おとうさんの身がもたない。
うーん、カウルだ。カウルだ。カウルだぁ・・・・。
カウルのあるバイクだ。あれ?
いつのまにかカウルのあるロードスポーツに話がすりかわってしまった。
「決定!」
どういう訳か、興味を持つものはマイナーだ。
バイクもいわゆる人気車には興味が湧かない。へそ曲がりなのか?
カタログや雑誌で目星をつけたが、実車にはお目にかかることがなかった。
数回見かけたことがあったくらいだ、しかも年式も色も違っていた。
実際どんなモノなのか見当もつかない。半分ソレに決めてしまっているのに、だ。
仕方がないから分りそうな人達に聞いてみた。
最近バイクのことでは悩まないで済む、相談相手も増えているのだ。
乗った事のある人達の話では、悪い評判はなかった。大丈夫そうだ。
いきつけのバイク屋のシャチョウは一押しのバイクだと言う。
前回、あのバイクのときには「あんまり、お勧めしませんよぉ。」だった。
そのバイクは自分の店で主に扱っているメーカーのバイクなのに、勧めなかった。
「おとうさん」には向かないということだったらしいが、そういう言い方はしなかった。
「大したコトないバイクだから、乗ってもつまらないですよ。」である。
パンダ君はイイと言っていた。競合車種はウチにはないとも言った。
このシャチョウ。私は結構好きである。信頼できる。
結局、実車に跨りもせずに契約した。
どーにかなる。お気楽だ。止せという話が出なかったからかも知れない。
「乗ってやる!」とも思った。おとうさんはその程度でもリキむ、のである。
「走行!SV400S」
むむむ。ふたこぶラクダに跨るとこんな感じか?タンクとシートにはまっている。
ステップ周りも手探り、じゃない。足探りかぁ。
何にしても、OFF車とは随分違う。違うのにしたんだから当たり前、か。
ハンドルもセパハンにしては位置が高い方だそうだ。ホントかなぁ?
ハンドルに体重をかけないで乗るのだ。なるほどスポーツである。なははは。
数日はヨタヨタと走り回った。慣れるまでガマンだぁ。
早く仲良しになりたかったのでSVに名前をつけた。
「オマールちゃん」
色と形がオマールロブスターのイメージと重なったからだ。
モンスターというのがある。コイツはロブスターである。
怪物は食えないが、海老は食える。だんだん意味不明になってきた。
気持ちが通じたらしくて、徐々にナツいてきた。可愛いものである。
それでも、慣れてきたころが危ない。昨夜立ちゴケしそうになった。
ハンクラ停止(微速)で信号待ちをしていてエンストしてしまったのである。
車重が軽いのに救われたが、肝を冷やした。ヤレヤレ。
教習所ではサッサと逃げたので盛大に転ばしまくった。怪我も嫌だった。
公道上では今まで立ちゴケしたことは、ない。じゃない。
立ちゴケするようなバイクに乗ったことがなかっただけ、のことだ。ははは。
幸せなことに足つきの不安はない。オマール君も軽量だ。
これでコケたら、一気に自信喪失間違いない、ではないか。
今日も夜走りするぞ。楽しみだぁ。