兄いたちは映画をどんなふうに楽しんでますか? 映画はやっぱり劇場で楽しみたいものだけど、最近、おいらは専ら自宅で鑑賞しています。いつでも好きなときに、くつろいで観られるからね。それに今ではDVDも登場してクリアな映像、臨場感あふれる音が手軽に堪能できるし。
 兄いにもそれぞれお気に入りの作品があると思う。それは、心を動かされた物語だったり、綺麗な映像だったり、好きな俳優の出演作だったり、理由は様々だろうけど。そんな素晴らしい作品は皆にも教えてあげたい・・・ここはそんな映画好きが集うところ。
 観る映画に困ったとき、ちょっとだけこのコーナーの紹介作品を思い出してみてください。

01. 14, 2008



デスバーガー

[Director]
Brendan COWLES
Shane KUHN
[Cast]
Leighton MEESTER
Nicholas D'AGOSTO

2007
年米国


 長い間、当コーナー「映画を観よう」をご訪問いただき、本当にありがとうございました。ここでは、おいらのお気に入りの映画を紹介するだけでなく、作品に登場するガチムチ俳優の発掘に力を注いで参りましたが、今回が最終回となりました。皆さんのお気に入りの俳優は登場しましたでしょうか。「ファンになった俳優さんをココで見つけた」という方が居たら嬉しいな。
 さて、最終回というからにはとっておきの俳優を紹介しますよ・・・といっても、大デブ専の方限定となりそうですけど。写真をご覧になると分かりますが、この俳優さん、これ以上に無いと断言できるほどの立派なブタ顔です。勿論、メタボリック症候群なんて、全く眼中にないような立派な豊満ボディをお持ちです。劇中では刑事役なんですが、捜査中でも構わずスナック菓子をポリポリ食べてます。名前は、ラリー・ジョー・キャンベルと言います。おいらは大デブ専ではないのでイマイチ駄目ですが、ちょっとカワイイ豚さんですよね。きっとこの俳優さんが良いと言っていただける方が何人かはいるはず・・・そう願ってます。
 一方、肝心の作品自体はというと・・・完全無欠のC級ホラームービーです。おいらはホラー映画好きですが、この作品を観ている間、眠くて眠くてどうしようかと思うくらい良いところが何もありませんで、結局上述の俳優さんばかり見てましたわい。あっと驚く謎解きがあるわけでもなく、ハラハラドキドキの展開があるわけでもなし。一応、ストーリーは紹介しますけど・・・
 アメリカの人気ファースト・フード店"ヘラ・バーガー"で猟奇的な殺人が発生。警察の捜査が進展しないまま、事件は連続殺人へと発展してしまう。目撃証言によれば、現場には"ヘラ・バーガー"のマスコットの格好をした不審人物がいたという。警察は女子高生のマッケンジーをマークするが、犯人の魔の手はマッケンジーに向けられていた。彼女の運命は、そして驚くべき犯人の正体とは・・・

 マッケンジーの運命、犯人の正体・・・どうでも良い感じ・・・

Copyright(c) Armada Pictures, Inc. and Albatros co., ltd.

02. 02, 2007



フライトプラン

[Director]
Robert SCHWENTKE
[Cast]
Jodie FOSTER
Peter SARSGAARD


2005
年米国


 最愛の夫を事故で亡くしたカイルは、幼い娘・ジュリアを連れ、故郷に戻るべく飛行機で旅立つ。離陸後、気づくと横の席に座っていたはずのジュリアの姿が見あたらない。機長の協力を得て、従業員総出で機内を探してみるが、どこを探しても娘を発見することはできなかった。乗客、乗務員の誰ひとりとして、ジュリアの姿を見た者はいない。頭上の荷物入れに入れたはずの彼女の荷物も無くなってしまっている。地上10,000メートル、脱出不可能な旅客機の中でジュリアはこつ然と消えてしまったのだ・・・混乱するカイルだったが、それに追い打ちをかけるように、乗務員から信じ難い知らせを受ける。「ジュリアは既に6日前に死亡している、搭乗客リストにも登録されていない」・・・カイルが認識していた娘の記憶は夫の死のショックから生じた妄想だったのか・・・機内の中で孤立したカイルであったが、彼女は自身の記憶と愛娘の存在を信じ、それを証明するための行動に出る。
 本作の内容をひと言で云うと「行方不明になった娘探し」なのですが、設定が外界から隔絶された旅客機内ということで、ミステリーのテイストがより濃く出ています。主人公の娘が行方不明になったのは事実なのか、それともそれは主人公の妄想で娘はそもそもその場に存在していなかったのかという謎解きがこの作品を面白くしていますね。個人的には、この部分にもっと重点を置いたスリリングな展開を期待していたのですが、主人公は比較的アッサリと事の真相を突き止めてしまい、その後、ミステリーの雰囲気は賑やかなアクション映画へと趣きを一変してしまうのが残念かな。しかもそのアクションシーンは緊張感なく、良い出来だとはお世辞にも言えない。作品全体でみると決して嫌いではないのですが・・・
 
加えて、おいらは主演の”ジョディ・フォスター”があまり好きでない。彼女がまだ子役をやっていたころからそうだけど、生意気そうな情に薄い性格ブスっぽい顔なのだもの。聞けば、彼女もお仲間(芸)らしいので応援してあげたいけど、あの顔じゃぁね〜、そういう気も消え失せてしまう。劇中では、我が子が突然姿を消して混乱する”悲劇の母親”を演じていますが、独りでギャーギャーわめき散らすわ、乗務員に機内を捜索させておきながら『探し方が足りない』と文句つけるわ、他の乗客に罪をなすり付けようとするわ(ラストシーンで和解するのだけど、おいらだったら”グー・パンチ”くらい一発お見舞いしないと気が済まねぇわ!)で同情の余地なし。このうるさいババアがスクリーンから消えて無くなることがこの作品のハッピーエンドとさえ思えてしまう・・・どう考えてもキャスティングミスなのではないだろ〜か。
 さてさて、この作品で目にとまった俳優さんがひとりいますので紹介しますね。血の気の多い乗客役で太目オヤジ(写真)が出演していますよ。”体力にゃ自身あるがおつむは軽い”って感じですが、こういうのが周囲にいたら賑やかである意味楽しめるかも。大酒呑んだ翌朝とかの気怠いときには近寄らないで欲しいけどね。

Copyright(c) Buena Vista Home Entertainment, Inc.

12. 31, 2006



奥さまは魔女

[Director]
Nora EPHRON
[Cast]
Nicole KIDMAN
Will FERRELL

2005
年米国


 人間と同じように普通に生活し、普通に恋愛したいと願う魔女イザベルは、金輪際魔法を使わないと決意して人間界に降り立つ。しかし、人間の常識に疎い彼女の行動、周囲の目には"世間知らず"としか映らない。
 一方、落ち目の映画スター、ジャックの元に往年のテレビドラマ「奥さまは魔女」のリメイク作主演の依頼が入る。このドラマに復活をかけるジャックは自分の役(ダーリン)を目立たせるため、サマンサ役に新人女優を起用したいと希望する。
 そんなある日、サマンサ役発掘に疲れたジャックが街角で一人の女性に出会う。魔女サマンサ役には欠かせない"魔法アクション(鼻を動かすアレね)"を完璧にこなす彼女こそイザベルその人だった。彼はサマンサ役には彼女しかいないと確信し主役に抜擢。彼女が正真正銘の魔女であることを知らずに・・・。イザベルはいきなり"時の人"になるのだが・・・
 本国アメリカでは1966年から放映(初期はモノクロ作品だったのダ)され、人気を博した同名テレビシリーズ。日本でも吹き替え版がこれまでに何度か放送されていますし、日本のテレビドラマ(米倉涼子主演、全く興味なし)としてもリメイクされるほど、多くの人々の支持を得てきました。おいらも随分前にこのシリーズのファンでしたよ。個人的に一番のお気に入りは愛娘・タバサをめぐるエピソードかな。母親譲りの魔力を持つタバサなんだけど、まだまだ幼い子供ということで全く悪気の無いイタズラが笑えるっ!! ま、このシリーズ自体、"魔法"という超常現象を題材としながらも、ほのぼのとした家族ドラマとして仕上げているので、それが当時のアメリカ社会には受け入れられたのでしょうね。基本的路線としては、ドタバタコメディなんだけどね。
 さて、今回紹介する映画版「奥さまは魔女」ですが、この作品は単純にテレビ版をリメイクしたというモノではありません。おいらも、てっきり"ニコール・キッドマン"がサマンサ役を演じるとばかり思っていましたけど、それは本作の劇中劇での話。本編ではテレビ版とは全く異なるストーリーが展開します。リメイク作品ってオリジナルが著名なだけにそれだけで宣伝効果がありますが、逆に、オリジナルの作品としての評価をなかなか超えられないという難しさも併せ持ちます。オリジナルシリーズがあまりにインパクトのあるこの作品の場合、単純なリメイクを試みなかった製作者側の判断は正しかったのかも知れません。
 とは言え、「奥さまは魔女」の基本路線である"ドタバタ劇"と"ほのぼの人間ドラマ"は本作でもきちんと受け継がれています。自己中心的なワガママ男が純粋でストレートな愛に触れ、忘れかけていた何かを思い出すという、結構映画のテーマにはありがちでありながら、それでいて満腹感を覚えさせない演出がおいら的には結構イケてるかな。主演のキッドマンがまた巧い演技で作品全体の質を引き上げています。彼女の顔って美人だけど"冷淡系"で、おいら的にはこの作品に相応しくないのではと思ってましたが、なかなかどうして・・・そこが彼女の女優としての素晴らしさなのでしょうね。
 さて、男優紹介ですが、主演の"ウィル・フェレル"です。日本において、本作での彼の起用に対しては否定的意見が多いです。ま、見事なくらいのゴリラ顔でお世辞にもいい男ではないので仕方ないかな。彼、がちむちオヤジでもありませんが、おいらにはちょっと気になる俳優さんです。そういえば、テレビ版のダーリン役"ディック・ヨーク"も猿顔だったけな。魔女は猿が好きってコトか。

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11 26, 2006



ハッピー・フライト

[Director]
Bruno BARRETO
[Cast]
Gwyneth PALTROW
Christina APPLEGATE

2003
年米国


 ドナは家庭環境に恵まれず、田舎町で退屈な日々を過ごす女性。いつかはこの場所から都会に飛び出し、華やかで充実した生活を送ることを夢見ていた。そんなある日、テレビで見かけたスチュワーデス(今はキャビンアテンダント"CA"と言った方がいいのかな)のインタビュー番組。そこに映っていたのは、自分と同じような惨めな生活を送っていた女性が、大手航空会社のCAになったことから、人生が一転・・・巨万の富と名声を手に入れたというサクセスストーリー。「自分もCAになれば、今のこの生活から抜け出せるかも!!」 彼女はついに自らの夢に向かって歩き出す。
 新聞で見つけた地元の小さな航空会社に応募するも、酔っ払いと博打うちばかりの乗客でごった返す短距離線では華やかさは皆無。このままでは夢に向かって羽ばたくことができないと感じた彼女は業界大手の航空会社への転職を決意する・・・目指すはNYとパリを結ぶ憧れの路線勤務、果たして夢の実現となるか・・・
 昔ほどじゃないにしても、女性にとってCAは今なお人気の職業。CAのお仕事って、日常業務の大部分は、ファミレスや喫茶店のウエイトレスのそれとほとんど変わんないと思いますが(ちょっと言い過ぎかな)、一般的な認識としてはやはりこの職業は別格のようで・・・なぜなんだろ〜ね、この人気ぶりは。それは「仕事で海外に行けるから」とか「休みが多い割に給料が良いから」とか、「ファーストクラス勤務で良い男をゲットできるから」など理由としてはいろいろあるのでしょうが、何と言っても、「航空業界そのものが華やかで、サービス業の中で格好良さが抜群」という点があるからじゃないかな。要するに、口では仕事に優劣の差はないと言いつつも、"見た目"も重要と誰もが多かれ少なかれ思っているということ・・・残念なことですが、これが現実なのかも知れません。
 "見た目"と言えば・・・この映画の主人公・ドナ役をグウィネス・パルトローが演じているのですが、最初に就職したローカル線CAから大手航空会社の人気路線CAに駆け上がるまで、ヘアスタイル、メイクや服飾までどんどん洗練されていく、その変化を楽しむことができます。"田舎町のキャバクラ嬢"が"地位も名声もあるエレガントな女性"へと生まれ変わる・・・例えて言うなら、倖田來未が松嶋菜々子になる感じだろ〜か。かなり面白くて必見です。
 さて、今回の男優紹介は・・・なんとこれでこのコーナー3回目の登場、ジョン・ポリトでございます。この人、以前より少しスマートになったみたい(残念)。だけど、性欲ギラギラ系のヒヒオヤジぶりは健在で、何ともお顔がイヤラシイのがちょっとお気に入りだったりする・・・個人的には。だけど、一般受けはしないだろ〜ね、次回はもっといい男探しますですっ!!

Copyright(c)MIRAMAX FILM CORP.

10 09, 2006



輪廻

[Director]
清水 崇
[Cast]
優香
香里奈


2005
年日本


 和製ホラー映画レーベル"J ホラーシアター"の第3弾。落合正幸監督の「感染」、鶴田法男監督の「予言」に続いて恐怖を世に放ったのは、日本版「呪怨」で人気を博し、同作品のハリウッド・リメイク作をも手がけた清水崇監督。テレビのバラエティ番組で活躍する優香を、ジャンルとしては180度違うホラー映画の主役に抜擢したことでも本作は話題を呼びましたね。
 昭和45年、群馬のホテルで宿泊客と従業員の11名が惨殺されるという凄惨な事件が発生。その動機も明らかにならないまま、犯人自身も謎の死を遂げた。それから35年後、その事件をベースにした映画の制作がスタート。作品に臨場感をもたせるため、現在は廃墟となっている実際の殺人現場のホテルで撮影することに・・・そこで起こる不可解な現象の数々。時を同じくして、全国で失踪事件が続出。偶然なのか、失踪者の数は35年前の殺人事件の被害者数と同じ11名。ところが、消息を絶った彼等失踪者はあの忌まわしいホテルへと続々と集まってくる。彼等はそこで殺害された被害者の生まれ変わりなのか!!
 まず、この映画を観て思ったこと。それは、優香が凄いということ。正に捨て身の演技というか、全編"絶叫&慄き"しまくっております。いつものバラエティ番組で見せる"癒し系"はそこにはありません。おいら、結構優香好きで、可愛らしいな〜と思っていましたが、シリアスな顔の彼女は本当にどこにでもいるごく普通の女性。彼女は微笑んだり賑やかにすることで、彼女自身の本来の魅力が全面に出てくるということがこの作品で決定的になりました(まぁ、薄々は判ってましたけど)。そういう意味で、本作における彼女のキャスティングは微妙かな〜ただ、彼女が女優としての新境地を開いたことも間違いない事実ですけどね。
 それにしても、古い造りのホテル(それもこの映画に使われているような洋風っぽいやつね)ってオドロオドロしくてイヤ〜な雰囲気。あと、殺人事件が記録された古い8ミリ映画・・・事件が記録されてなくても、モノクロのフィルム映画ってちょっと怖い。異様な何かがフィルムに焼き付けられていそうでね。この映画ではそういう妖しい雰囲気の題材がありとあらゆるところで使われているので、特にショッキングなシーンが無くともそれなりの恐怖感は十分味わえるはず。
 だけど、それだけで許してくれないのが、この清水監督。だって「呪怨」の監督だもんね〜当たり前といえば当たり前なのだけど。おいらあのノリはちょっと苦手ナリ。生理的に受け付けないのダ。気分悪くなるよ〜。この作品、そこまで過激ではないけれど、少なからず"生理的NG"な描写はあり(怖くはないのだけどね)。ってな訳で、採点は少し辛めになってしまいますが、おいら個人的には、この映画は敢えて"生理的NG"部分でガンとくる直接恐怖描写で盛り上げるよりも、じわじわ迫り来る間接的な恐怖演出で通した方が成功したと思いました。
 さて、男優紹介ですが・・・椎名結平ではありません(おいらはあの顔が嫌いっつ、見てるとついつい殴りたくなるから不思議)。失踪事件に巻き込まれる中年太目(写真)さんでございます。俳優さんの名前を調べるほどのレベルではありません(失礼!)が、オドオドした感じが少し可愛らしさを醸し出していますぜ。しかも、デブにありがちの汗っかきの様(但し、失踪後に現れてからは汗かかない)。こんなノッソリ系パパ、結構日本に居そうだね。

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