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【羽  衣】
渋江喜久夫:
とある能の同門会からプログラム制作の依頼があり、古典芸能は無知に近い私がやって良いものか迷っていると、渡された資料の一つが目に止まった。それが「羽衣」という有名な演目だったそうで、何故かその様式美に惹かれ、描いてみたくなり、仕事を受けた。後日、能楽堂で本物を拝見し、伝統の重さは実感出来たものの、私には少々重すぎた様だ。(点描)
  西谷 史:
渋江さんは顔の凹凸や皺で、モデルの心象を見事に描きわける。だが能面を描くために、渋江さんはあえてその技法を使わなかったようだ。そのせいか、能面のアーティフィシャルな一面がより強く滲み出ているような気がする。

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