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【ミノカサチョウ】
渋江喜久夫:
「いそうでいない動物シリーズ」の一つで、海底にのみ棲むミノカサゴという美しくも面白い魚に日の目を見せてあげようと、いらぬ節介をやいた作品で、空中散歩が出来る様、ギフチョウの羽を寸借した。「恩に着ます」と泣いて出ていったきり今だ戻って来ない。不人情な奴だと怒っても仕方ない。なぜなら、美しいミノカサゴのヒレ(トゲ)には毒があるからだ。(点描)
  西谷 史:
一見したところ、きれいな熱帯魚だなと思う。でもしばらく見ているうちに、本当にこんな魚がいるのだろうかと疑問を感じる。いや、これだけリアルな絵なのだから、実在する魚に違いないとまた食い入るように絵を見つめてしまう。渋江さんが得意とする"だまし絵"の一つだ。

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