【きずな】
渋江喜久夫:
「季刊アルトマン」シリーズの一つで、この親子の手は恩師(高田修地先生)と、その御子息の手である。個展打合わせの際、全員一致で「きずな」のタイトルに決定した。何故かわからぬが、漢字の「絆」ではなく「きずな」にこだわった。個展では3種類の絵はがきを販売したが、この「きずな」がダントツ一位の人気だった。今、流行りの「いやし系」なのだろうか?(鉛筆画)

西谷 史:
親子が手をとりあう絵では、子供の手をあどけなく、大人の手をたくましくやさしく描くのが普通であろう。だがこの絵をよく見てほしい! 下から差し出された子供の手は若木のようにたくましく、それを支える大人の手はどこか苦しそうでさえある。でも大人はどんなに苦しくても、子供が握りやすいように二本の指で子供を支え続ける。これこそ、画家の目が捉えた真実だ。

 

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