【韓の面】
渋江喜久夫:
「季刊アルトマン」という質の高いPR誌があった。美大の恩師からの依頼で、表紙は鉛筆での細密画シリーズで行う事になった。この作品は韓国の民俗劇の仮面で、そのユーモラスな表情が気に入り、必要以上にシワをデフォルメして、紙の持つテクスチュアの面白さを楽しみながら描いた作品である。(鉛筆画)
西谷 史:
「韓の面」は、ぼくがもっとも好きな渋江作品の一つだ。絶妙なタッチが生み出すモノトーンの陰影は、韓面の持つ哀しみをともなった剽軽さを、余すところなく伝えてくれる。この面をかぶる人の表情までもが、見えてくるようだ。

 

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