SUPERMANが好きすぎて「THE DEATH OF SUPERMAN」が読めないでいる人へ



想像してみて下さい。SUPERMANの死を。


不死身と言われるSUPERMANがもし死を迎えるとしたら、一体それはどのようなものなのでしょうか?
誰もが一度は想像するであろう「SUPERMANの死」。ここではどのように描かれていると思いますか?
SUPERMANを憎む者がクリプトナイトを使って? 宇宙の危機からあらゆる生命を守るために? 壮大な物語の末に??
それはどう始まり、どう終わったのか。SUPERMANが好きなら見届けて下さい。ますますSUPERMANが好きになってしまいますヨ!!

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AGMがこのTPBを気に入っているのはこの「薄さ」です。
"あの" SUPERMANの死を描いた本がこんなに薄い。それは彼の死がいかに突然の事だったかを表しています。
この日、SUPERMANはいつものように事件を解決し、いつものようにロイスを助け、ロイスはSUPERMANのおシリをけっとばしています。
彼を死にいたらしめたのは「DOOMSDAY」。もちろん本名ではありません。
はじめに「それ」と遭遇したうちの一人、BOOSTER GOLDがその恐ろしさを表現するのに使った言葉です。
名前も、目的も、どこから来たかも分からない、SUPERMANが誰かも知らない。ただ破壊することだけしか考えない生き物。
それがSUPERMANの命を奪った怪物--DOOMSDAYです。
JLAは倒れSUPERGIRLも倒れ策もない。でもSUPERMANは体勢を立て直し作戦を錬る時間もありません。
何故ならDOOMSDAYは一路メトロポリスに向かっていたからです。
ロイス、ジミー、そしてメトロポリス。SUPERMANが自らの命と引き換えにしてでも守りたかったもの。
しかし彼は命を賭けて闘った、というワケではないようです。ただDOOMSDAYを止めるためにできる限りの事をしただけ。
結果としてそうなったのであって、死ぬつもりではなかった。それは周りの人間にとっても同じだったようです。
「AS IF SUPERMAN EVER REALLY NEEDS HELP! HI'S ALWAYS SURVIVED...」そうルーサーが思っていたように
「HE MUST SURVIVE. IT CANNOT END LIKE THIS!」とジョ、、いえ、BLOODWYNDが言ったように、
おそらくは全ての人が最後にはSUPERMANがいつものように立ち上がると思っていたはず。でも今回はそうはならなかった。
不運も重なった。救助を優先しながらDOOMSDAYを追ったSUPERMANは常に後手後手にまわらなければならなかった。。。
とか、そんな理由はもうこの際意味がありません。SUPERMANは死んでしまったのです。
不死身のSUPERMANにも死は訪れる。そんな当たり前の事に人々が気付くのは、彼が瓦礫の中で動かなくなる姿を見た後なのです。
このあっけなさ、唐突さがAGMは気に入っています。
だって、長々と勿体ぶって宇宙や大義名分の為に命を投げ出すようなミッションなんかであのSUPERMANが死ぬワケないのですから!!!
『FOR LOIS .. AND JMMY.. FOR THIS ENTRE CITY...』 ソレが彼の脳裏を過った最後の言葉です。

えー。ご存知の通り今現在SUPERMANは元気に御活躍中です。これはSUPERMANを終わらせる物語ではありません。
彼の死を描くことで今までの彼の生とこの後の彼の再生を描いた、SUPERMANを愛する人の為のお話です。怖がる事はありませんヨv
まあ、まずは読んでみて下さい。
あ、ただし傍らには必ず「WORLD WITHOUT A SUPERMAN」と「RETURN OF SUPERMAN」をお忘れなく!!!

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「SUPERMAN」の死の瞬間を写すもの


長ーい歴史を持つ「SUPERMAN」ですが、現代ならでは、という所でTVという小道具が効果的に使われてます。(これは続く2作品にも言えることですが)
CATが司会をするトークショーに生出演するSUPERMAN。拍手で登場。結構下らない質問なんかも受けたりして。
でもこの後起こる事を暗示するような会話があって、、もしコレが『徹○の部屋』とかだったら追悼番組とかに使われちゃうんだろうなあ。とか。

あ、脱線しました。

その中継がDOOMSDAYのニュースに切り替わった事で事態を知り駆けつけるSUPERMAN。
DOOMSDAYが進路を変えるきっかけをつくったのもTVのCMです。そしてSUPERMANの闘いと死はTVで全国に生中継されたのです。
この意図しない部分で現実的で残酷、というところがDOOMSDAYの持つイメージと上手い事リンクして世界観を作り上げてくれます。
そして、クラーク ケント、ロイス レーンは新聞記者です。ジミーはTVで「タートルボーイ(笑)」で出演しようとしているところをロイスに連れて行かれます。
SUPERMANの闘いを撮るためにジミーはここでカメラマンに戻るのです。
そしてSUPERMANが最期を迎えた時、ロイスは新聞記者としてその目に。ジミーはカメラマンとしてそのレンズに。
そしてPAとMAのケント夫妻の目には非情に流されるTVの生中継の画面が写されます。
最も愛するものを失った時、そのそばで名前を呼ぶ事さえできない。という切なさは次の「WORLD WITHOUT 〜」で存分に語られるんですがね。
というコトで、すかさず「WORLD WITHOUT A SUPERMAN」に続きましょう! 
ハンカチなんてケチな事言わず、バスタオルでも用意して読んでください。いや、ホント。

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